「チューダーは売ると安い」――。
少し前まで、中古市場ではそう語られることも少なくありませんでした。
しかし2026年現在、その評価は大きく変わりつつあります。
特にブラックベイ58やブラックベイ54、GMT、クロノといった人気スポーツモデルは、中古市場でも安定した需要を維持しており、モデルによっては高いリセール率を記録するケースも見られるようになりました。
背景にあるのは、単なる一時的なブームではありません。
METAS認定モデルの拡充、自社系ムーブメントの成熟、そして近年続いている価格改定など、ブランド全体の評価そのものが変化してきているためです。
一方で、すべてのモデルが高く売れるわけではなく、「どのモデルを、どんな状態で、どこへ売るか」によって査定額には大きな差が生まれます。
この記事では、2026年5月時点の最新相場をもとに、
- チューダー主要モデルの買取相場
- リセール率が高いモデルの特徴
- 査定額が下がりやすいポイント
- 高く売るために知っておきたい実践知識
を、時計市場の動向も踏まえながら整理していきます。
「今売るべきか、それとも持ち続けるべきか」。
その判断材料を、できるだけ冷静かつ客観的にまとめました。
- チューダー最新買取相場と換金率の傾向
- ブラックベイ系の高額査定モデル
- 査定額を下げない売却時のポイント
チューダーの買取相場はなぜ安定している?リセールが悪いと言われた理由

現在の時計市場において、チューダーはかつての「ロレックスのディフュージョンブランド(普及版)」という立ち位置から脱し、独自の価値を確立したブランドとして認識されつつあります。しかし、中古市場での評価を語る上では、まず過去に形成されたイメージと、その変化の過程を正しく理解しておく必要があります。
なぜ「チューダーは売ると安い」と言われていたのか
かつて、日本では「チュードル」の呼称で親しまれていた時代、このブランドは「ロレックスのディフュージョンブランド」という印象で語られることが少なくありませんでした。実際、旧世代モデルではロレックスと共通する外装パーツが使用されていた時期もあり、ETA社製ムーブメントを採用していたモデルが中心だったことから、機械式時計としての独自性や希少性が中古市場で高く評価されにくい側面がありました。
その結果、当時は二次流通市場での換金率(リセール率)も、ロレックスや一部の人気スポーツウォッチと比較すると控えめに見積もられる傾向がありました。
また、2018年に日本へ再上陸する以前は、国内正規流通が限定的で、並行輸入品が市場の中心となっていたことも相場の安定性に影響していたと考えられます。こうした歴史的背景から、「チューダーは売却時に価格が下がりやすい」という印象が、一部の時計愛好家の間で長く残っていました。
2026年にチューダーの市場価値が再評価されている理由
近年のチューダーは、ブランドとしての方向性を大きく進化させています。その代表的な要因が、ケニッシ(Kenissi)社と共同開発された自社系ムーブメントの採用拡大と、METAS(スイス連邦計量・認定局)によるマスター クロノメーター認定モデルの拡充です。
これにより、精度・耐磁性能・実用性といった基本性能が向上し、「価格に対して完成度が高いスポーツウォッチ」として再評価が進んでいます。実際、時計専門店や中古市場でも、近年のブラックベイ系モデルを中心に安定した需要が続いています。
さらに、2024年以降に行われた複数回の価格改定も、中古相場を支える要因のひとつです。新品価格の上昇に伴い、状態の良い中古個体との価格差が縮小し、中古市場へ需要が流れやすい環境が生まれています。
一方で、すべてのモデルが一律に高騰しているわけではなく、スポーツ系とドレス系では相場の傾向に差が見られる点には注意が必要です。このあたりは、現在のチューダー市場の特徴と言えるかもしれません。
最新リセールバリューの特徴と他ブランド比較
チューダーのリセールバリューを語る上で特徴的なのは、ロレックスの一部人気モデルのような極端なプレミア価格になりにくい一方で、比較的安定した中古相場を維持している点です。
もちろん、「ブラックベイ54」など一部の人気モデルでは、流通量やタイミングによって定価に近い査定額が提示されるケースもあります。ただし、全体としては投機対象というより、「実用性とブランド性のバランスが取れた時計」として評価されている側面が強いブランドと言えるでしょう。
他の主要ブランドと比較しても、現在のチューダーは換金率の面で比較的優秀な部類に入るとされています。特にブラックベイ58、GMT、クロノ系などの人気スポーツモデルは中古需要が安定しており、購入から数年が経過しても一定の価値を維持しやすい傾向があります。
ロレックスほど極端な資産性を期待するブランドではありませんが、そのぶん市場価格の変動が比較的穏やかで、実際に着用を楽しみながら所有したいユーザーから支持を集めています。
最新の具体的な順位については「チューダー リセールバリュー ランキング:買って後悔しない!価値維持率を徹底分析し賢く選ぶ方法」で解説しています。
【2026年最新】チューダーの買取相場一覧|人気モデル別の換金率

- ブラックベイ58・54・プロの買取相場
- ブラックベイGMT・ブラックベイクロノの買取価格
- ペラゴス・レンジャーのリセールバリュー
- ロイヤル・1926の買取傾向と「納得の売り時」
- 【比較表】チューダーのリセール率ランキングTOP5
チューダーの買取相場は、モデルによって「高いリセールを維持するスポーツ系」「比較的安定した推移を見せる定番モデル」「ドレス系を中心とした堅実な相場帯」など、いくつかの傾向に分かれています。2026年4月の価格改定以降は、新品価格の上昇に伴って中古市場の相場水準も全体的に底上げされており、人気モデルを中心に安定した需要が続いています。
ここでは、現在特に流通量と中古需要の多い主要モデルを中心に、最新の買取相場と換金率の傾向を整理していきます。
ブラックベイ58・54・プロの買取相場
現在のチューダーにおいて、特に安定したリセールを維持しているのが「ブラックベイ 58(フィフティエイト)」と「ブラックベイ 54」です。
なかでも37mm径の「ブラックベイ 54」は、ヴィンテージダイバーを思わせるコンパクトなサイズ感が評価されており、比較的流通量が限られていることから、中古市場でも安定した価格帯を維持しています。
また、固定式ベゼルと24時間表示を採用した「ブラックベイ プロ」も、ツールウォッチとしての完成度の高さから支持を集めています。特に近年は、“実用性重視のGMTウォッチ”として再評価される傾向があり、スポーツモデルの中でも比較的高い換金率を維持しています。
これらのモデルは、通常使用による軽微な傷がある個体でも相場が大きく崩れにくく、付属品が揃っていれば安定した査定額が期待しやすいカテゴリーです。
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ブラックベイGMT・ブラックベイクロノの買取価格
「ペプシ」カラーのベゼルで知られる「ブラックベイ GMT」や、パンダダイヤルを採用した「ブラックベイ クロノ」は、国内外を問わず高い人気を維持しているモデルです。
特に「ブラックベイ クロノ」の白文字盤は、一時期のような極端なプレミア相場は落ち着きつつあるものの、現在でもチューダーの中では高い換金率を維持している代表的なモデルのひとつです。
一方で、これらのモデルは査定時にコンディションの影響を受けやすい傾向があります。ケース痩せを伴う過度なポリッシュ歴や、ブレスレットの伸び、付属品欠品などは査定額に反映されやすく、個体差が出やすいカテゴリーとも言えます。
そのため、保証書・箱・余りコマを含めたフルセット状態で保管されている個体ほど、高額査定につながりやすい傾向があります。
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ペラゴス・レンジャーのリセールバリュー
チタンケースを採用した本格ダイバーズ「ペラゴス」シリーズや、シンプルなフィールドウォッチとして展開される「レンジャー」は、実用性を重視するユーザー層から安定した支持を集めています。
特に「ペラゴス39」は、軽量な装着感と日常使いしやすいサイズバランスが評価されており、近年はブラックベイ系とは異なる方向性で人気を伸ばしています。
これらのモデルは、流行による価格変動が比較的小さく、相場が急騰・急落しにくい点が特徴です。一方で、ブラックベイシリーズほど一般認知が高いモデルではないため、売却時にはチューダーのスポーツモデルに強い専門店を選ぶことで、より適正な評価につながりやすくなります。
ロイヤル・1926の買取傾向と「納得の売り時」
ドレス寄りのラインである「ロイヤル」や、クラシックテイストの「1926」は、ブラックベイ系スポーツモデルと比較するとプレミア価格にはなりにくい傾向があります。
一般的には、買取価格は定価に対して4〜6割前後がひとつの目安とされることが多く、スポーツモデルほど相場変動も大きくありません。
ただし、これらは「高騰を狙う時計」というより、実用性やデザイン性を重視して長く使われるケースが多いモデルです。そのため、中古市場でも一定の需要は維持されており、極端な値崩れが起きにくい安定感があります。
スポーツモデルほどのリセールを期待するジャンルではありませんが、そのぶん価格推移が比較的穏やかで、所有満足度を重視するユーザーから根強い支持を集めています。
【比較表】チューダーのリセール率ランキングTOP5
以下は、2026年5月時点の中古市場データを参考にした、主要モデルの買取相場目安です。
| モデル名 | 型番(Ref.) | 2026年5月 買取相場目安 | リセール率目安 |
|---|---|---|---|
| ブラックベイ 54 | 79000N | 50万〜58万円前後 | 約85〜100% |
| ブラックベイ クロノ(白) | 79360N | 65万〜82万円前後 | 約80〜95% |
| ブラックベイ 58(黒) | 79030N | 38万〜48万円前後 | 約60〜75% |
| ブラックベイ プロ | 79470 | 45万〜55万円前後 | 約65〜80% |
| ブラックベイ GMT | 79830RB | 42万〜53万円前後 | 約60〜75% |
| モデル | 買取相場目安 | リセール率 |
|---|---|---|
| ブラックベイ 54Ref.79000N | 50〜58万円前後 | 約85〜100% |
| ブラックベイ クロノ(白)Ref.79360N | 65〜82万円前後 | 約80〜95% |
| ブラックベイ 58(黒)Ref.79030N | 38〜48万円前後 | 約60〜75% |
| ブラックベイ プロRef.79470 | 45〜55万円前後 | 約65〜80% |
| ブラックベイ GMTRef.79830RB | 42〜53万円前後 | 約60〜75% |
※リセール率=新品定価に対する買取価格の割合として算出。
※価格は2026年5月時点の中古市場相場を参考に作成しています。付属品の有無、保証書の日付、外装状態(ポリッシュ歴を含む)によって査定額は変動します。
個別の入手困難度については「チューダー ブラックベイ54が買えない理由と確実に入手する実践ガイド」「チューダーGMTは本当に買えない?2026年最新の在庫事情と価格・正規店で手に入れる現実的な方法」で詳しく紹介しています。
チューダーを高く売るコツ|査定額が下がるケースも解説

- ギャランティカード・箱・純正ベルトの重要性
- オーバーホールは売却前に「しない」のが正解
- 査定額が下がりやすい個体の特徴とメンテナンス
- 最適な売却先の選び方と判断基準
- まとめ:現在の市場価値を正しく理解して判断しよう
- FAQ|チューダーの買取相場に関するよくある質問
- 出典・参考情報
チューダーの売却において、最終的な査定額を左右するのはモデルの人気だけではありません。個体のコンディションや付属品の状態、さらに「どこで売却するか」といった条件によって、査定額に数万円単位の差が生じるケースもあります。
ここでは、実際の中古市場でも重視されやすい評価ポイントを整理しながら、査定額を下げにくくするための考え方を解説します。
ギャランティカード・箱・純正ベルトの重要性
高級時計の査定において、付属品の有無は非常に重要なポイントです。特に「ギャランティカード(国際保証書)」は再発行ができないため、欠品している場合は査定額に影響するケースが多く見られます。
減額幅はモデルや流通状況によって異なりますが、人気スポーツモデルでは数万円単位の差が出ることも珍しくありません。
また、チューダーでは純正ブレスレットや付属ストラップの評価も比較的重要視されます。特にブラックベイシリーズの一部モデルに付属するファブリックストラップは、デザイン性や純正アクセサリーとしての人気もあり、付属していることでプラス評価につながる場合があります。
売却前には、
- 余りコマ
- 外箱・内箱
- ギャランティカード
- 冊子類
- 純正ストラップ
などが揃っているか、一度確認しておくと安心です。
オーバーホールは売却前に「しない」のが正解
「売却前にオーバーホールをしたほうが高く売れるのでは」と考える方も少なくありません。しかし、一般的には売却直前のオーバーホールは費用対効果の面で慎重に判断したいところです。
正規サービスでのオーバーホール費用は決して安価ではなく、その費用が査定額へそのまま反映されるケースは多くありません。
また、多くの買取専門店や時計専門店は、自社または提携修理工房を通じてメンテナンス体制を確保しています。そのため、通常使用による軽微な日差や使用感であれば、そのまま査定へ出したほうが結果的に負担を抑えやすい場合もあります。
もちろん、
- 動作停止
- 防水性の著しい低下
- リューズ不良
- ガラス破損
など、実用に支障がある状態では評価に影響する可能性があります。そのため、「完全に未整備でも問題ない」と考えるのではなく、状態に応じて判断することが大切です。
査定額が下がりやすい個体の特徴とメンテナンス
一方で、日頃の扱いや過去の修理履歴が査定に影響するケースもあります。特に以下のような状態は、減額対象になりやすいポイントとして挙げられます。
- 深い打痕やガラス欠け
通常のポリッシュでは修復が難しい深い傷は、外装パーツ交換が必要と判断される場合があります。 - 非純正パーツへの交換
修理時に社外パーツが使用されている場合、純正状態ではないと判断され、評価が下がるケースがあります。 - 過度なポリッシュ歴
過度な研磨によってケースのエッジが痩せている個体は、オリジナル形状を重視する愛好家から敬遠されやすい傾向があります。
特にブラックベイ系やヴィンテージテイストを意識したモデルでは、ケースラインの美しさを重視する査定基準も少なくありません。このあたりは、一般的な実用品としての視点と、コレクター視点で評価が分かれる部分かもしれません。
最適な売却先の選び方と判断基準
現在のチューダーは、スポーツモデルを中心に中古需要が安定しているため、多くの買取店が積極的に取り扱っています。
ただし、最終的な査定額は、
- 在庫状況
- 海外販路の有無
- チューダーの取扱実績
- スポーツモデルへの理解度
などによって差が出ることがあります。
そのため、ブラックベイやペラゴスなど人気スポーツモデルを売却する場合は、時計専門店や高級時計に強い買取店を比較しながら査定を取る方法が比較的有効です。
一方で、「相場が高いうちに売るべきか迷っている」というケースでは、無理に手放す必要はありません。近年のチューダーはMETAS認定モデルの拡充などを通じてブランド価値の向上を図っており、実用時計としての評価も安定しています。
時計は換金性だけでなく、日常的に使い続ける満足感も大きな魅力です。売却はあくまで選択肢のひとつとして捉え、自分にとって納得できるタイミングを見極めることが重要と言えるでしょう。
今の市場価格を確認する
メンテナンスの詳細は「チューダーのオーバーホールはどこで出すべき?正規サービス・修理専門店・載せ替えの真相まで徹底解説」をご覧ください。
年齢に応じたモデル選びについては「チューダーの年齢層は何歳向け?20代・30代・40代で後悔しない選び方と評価」も参考になります。
まとめ:現在の市場価値を正しく理解して判断しよう
2026年現在のチューダー市場は、ブラックベイシリーズを中心に安定した人気を維持しており、中古市場でも比較的高いリセールバリューを保っています。
一方で、モデルごとの差は以前より大きくなっており、スポーツ系とドレス系では相場傾向も異なります。また、査定額は付属品やコンディション、売却先によって変動するため、単純な価格比較だけでは判断しにくい側面もあります。
だからこそ重要なのは、「今いくらで売れるか」だけでなく、自分のチューダーが現在どのような市場評価を受けているのかを冷静に把握することです。
実際に着用を楽しみながら長く所有するのもひとつの正解ですし、次の時計への買い替え資金として活用するのも自然な選択肢と言えます。本記事の情報が、その判断を整理するうえで少しでも参考になれば幸いです。
FAQ|チューダーの買取相場に関するよくある質問
チューダーの買取相場は、モデル人気や中古市場の動向によって大きく変動します。
ここでは、特に検索されやすい疑問を中心に、2026年時点の最新傾向を簡潔に整理しました。
- チューダーで最もリセールが高いモデルはどれですか?
-
2026年現在は「ブラックベイ54」「ブラックベイクロノ(白文字盤)」「ブラックベイ58」などが高いリセール率を維持しています。特にブラックベイ54は流通量が比較的少なく、状態次第では定価に近い査定となるケースもあります。
- チューダーの買取相場は今後も上がりますか?
-
今後の相場を断定することはできませんが、近年は価格改定やMETAS認定モデルの拡充によって、中古市場でも安定した需要が続いています。特に人気スポーツモデルは比較的値崩れしにくい傾向があります。
- チューダーはロレックスよりリセールが低いですか?
-
一般的にはロレックスのほうがリセール率は高い傾向があります。ただし、チューダーは購入価格に対する満足度や実用性の高さが評価されており、ブラックベイ系を中心に中古市場でも安定した換金率を維持しています。
- チューダーを高く売るには何が重要ですか?
-
最も重要なのは「付属品を揃えること」と「売却先選び」です。ギャランティカード、箱、余りコマ、純正ストラップが揃っていると査定額が上がりやすく、時計専門店を比較することで価格差が出る場合もあります。
- 売却前にオーバーホールしたほうが良いですか?
-
基本的には、売却直前のオーバーホールは必須ではありません。多くの買取店は自社で整備できるため、軽微な使用感であればそのまま査定へ出したほうが費用対効果は良いケースが一般的です。
出典・参考情報
- TUDOR公式サイト
https://www.tudorwatch.com/ja - コメ兵
https://komehyo.jp/ - 大黒屋
https://www.daikokuya.com/index.html - GINZA RASIN
https://www.rasin.co.jp/ - 宝石広場
https://housekihiroba.jp/shop/

