パテック・フィリップの時計は、単なる時を刻む道具ではありません。それは、180年以上の歴史が息づく芸術品であり、「次世代へ受け継ぐ番人」という哲学が込められた唯一無二の存在です。そんな大切な時計を最高の状態で保ち続けたい、でも「どこに修理を出せばいいか分からない」「正規サービスってどんなもの?」といった不安を抱えていませんか?
この記事は、まさにそんなあなたのためのものです。世界最高峰の時計を守り続けるパテック・フィリップ ジャパン サービス センターの全てを徹底解説します。所在地からサービス内容、料金、そしてもしもの時のトラブル対応まで、オーナーが知るべき情報を網羅。この記事を読めば、あなたのパテック・フィリップを末永く愛用するための疑問が解決し、確かな安心が得られるでしょう。
パテック・フィリップオーナー必読の、タイムピースを未来へ繋ぐための完全ガイドです。
- サービスセンターの所在地、営業時間、連絡先といった基本情報
- オーバーホールや修理の具体的なサービス内容と料金体系
- 修理を依頼する際の予約方法、来店から作業完了までの流れ
- 永久保証制度の詳細、よくある故障と対処法、並行輸入品の対応
サービスセンター基本情報

- パテック・フィリップ日本法人の概要
- 正規取扱店・ブティックでの修理受付
- サービスセンターの詳細情報
- 予約・来店の流れ
パテック・フィリップ日本法人の概要
パテック・フィリップの日本進出は、高級時計市場における日本の重要性を物語る歴史的背景があります。パテック・フィリップ ジャパン・インフォメーションセンターとして正式に設立された日本法人は、スイス本社との密接な連携体制を構築し、日本市場に特化したサービス展開を実現しています。
パテック・フィリップ日本法人は、単なる販売代理店ではなく、本社直轄の重要な拠点として位置づけられています。これにより、スイス本社で培われた技術ノウハウが直接日本に移転され、現地の技術者たちも本社と同等の研修プログラムを受けることが可能となっています。日本法人のサービス体制は、パテック・フィリップが掲げる「永久修理」という約束を確実に履行するための重要な基盤となっており、国内のコレクターやオーナーにとって安心してタイムピースを愛用できる環境を提供しています。
スイス本社との連携システムにおいては、複雑な機構を持つ特殊モデルや古いヴィンテージピースについても、本社の技術サポートを受けながら修理が可能となっています。また、パーツの調達や技術的な判断についても、スイス本社の専門部署と常時コミュニケーションを取ることで、品質の統一性を保っています。
正規取扱店・ブティックでの修理受付

パテック・フィリップの修理・メンテナンスは、直接サービスセンターに持ち込む以外にも、正規取扱店やパテック・フィリップ ブティックを通じて依頼することも可能です。スフィア パテック・フィリップ ブティックは、パテック・フィリップの正規メンテナンスの受付窓口として機能しており、専任のスタッフが責任を持って時計を預かります。
正規取扱店での修理受付の流れは、基本的にサービスセンター直接の場合と同様です。店舗にて初期診断と見積もりが行われ、現代のタイムピース(20年未満)で損傷がなく、標準的なオーバーホールのみの場合は、直ちに概算価格が提示されます。複雑な修理については、時計を預かってから詳細見積もりが作成されます。
メンテナンス作業については、パテック・フィリップ ジャパン・サービスセンター、または、パテック・フィリップ スイス本社にて行われ、一部のメンテナンス(クイックサービス)は店舗にて実施されます。つまり、受付窓口が異なるだけで、実際の修理作業は同じ技術基準で行われるため、品質面での差異はありません。
正規取扱店利用のメリットとしては、購入店での継続的なアフターサービスが受けられること、店舗との信頼関係を活かしたきめ細かな対応が期待できることなどが挙げられます。一方で、サービスセンター直接の場合と比較して、店舗を経由する分だけ連絡や手続きに若干の時間を要する場合があります。
サービスセンターの詳細情報
パテック・フィリップ ジャパン・サービスセンターは、東京都千代田区内神田3-6-2 アーバンネット神田ビル7Fに位置しており、電話番号は03-5209-8016となっています。営業時間は10:30~17:00、定休日は土・日・祝日となっており、平日のみの営業体制を取っています。
パテック・フィリップ ジャパン・サービスセンター
- 住所:東京都千代田区内神田3-6-2 アーバンネット神田ビル7F
- 電話:03-5209-8016
- 営業時間:10:30~17:00
- 定休日:土・日・祝日
神田という立地は、東京の中心部に位置し、JR線、地下鉄各線からのアクセスが良好で、全国からの来店にも配慮した選択となっています。アーバンネット神田ビルは近代的なオフィスビルであり、7階という高層階に位置することで、静寂な環境の中で大切な時計のメンテナンスが行われています。
年間約5000件を修理できる最大級の新サービスセンターとして機能しており、施設内部には最新の修理設備と検査機器が完備されています。技術者の作業スペースは、精密作業に最適化された環境が整えられており、温度や湿度も厳格に管理されています。また、顧客との相談スペースも設けられており、修理の詳細についてじっくりと相談することが可能です。
セキュリティ面においても、高級時計を扱う施設として最高レベルの防犯システムが導入されており、預けた時計の安全性は確保されています。入退室管理や監視カメラシステムなど、多層的なセキュリティ対策により、大切なタイムピースが適切に保管されています。
予約・来店の流れ

パテック・フィリップ ジャパン サービス センターを利用する際は、事前予約が望ましいとされています。これは、一つ一つの時計に対して十分な時間をかけて診断を行い、お客様との詳細な打ち合わせを実施するためです。なお、年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期には予約が取りにくくなる傾向があるため、余裕をもった予約計画をおすすめします。
予約システムは電話での受付が基本となっており、専門スタッフが時計の状態や希望するサービス内容について事前にヒアリングを行います。この際、時計のモデル名、製造年代、現在の症状などを詳しく聞き取り、来店時に必要な準備を整えます。また、保証書や購入証明書の有無についても確認されるため、これらの書類を事前に準備しておくことが重要です。
来店時の手続きでは、まず受付で時計の状態を確認し、依頼者の要望を詳しくヒアリングします。その後、専門技術者による初期診断が行われ、必要なサービス内容と概算費用、作業期間について説明があります。料金表にない内容は、時計を預かってから5営業日以内に提示される方針のため、複雑な修理が必要な場合でも期日内に適切な見積もりが提供されます。
所要時間については、初回の相談で約30分から1時間程度を見込んでおくことが推奨されます。時計の状態が複雑な場合や、複数のサービスを同時に検討する場合は、さらに時間がかかることもあります。
サービス内容と料金体系

- 提供される全サービスの詳細
- オーバーホール料金と頻度
- オーバーホール作業の流れ
- ベルト交換・パーツ修理サービス
※料金に関する重要な注意事項 本記事に記載されている料金情報は、執筆時点(2025年7月)での情報に基づく参考価格です。これらの数値はあくまで目安であり、実際の料金は時計の状態、必要な作業内容、為替レート、材料費等により大きく変動する場合があります。サービス料金は経済情勢や為替レート、材料費等の変動により予告なく改定される場合があります。実際にサービスを利用される際は、必ずパテック・フィリップ ジャパン サービス センター(03-5209-8016)にて最新の料金をご確認ください。また、時計の状態や必要な作業内容により、個別の見積もりが必要となる場合もあります。
提供される全サービスの詳細
パテック・フィリップ ジャパン サービス センターでは、時計の状態に応じて「エッセンシャルサービス」と「フルサービス」の2つの主要なメンテナンスオプションを提供しています。一部のメンテナンス(エッセンシャル・サービス)は、店舗にて行われるが、より複雑な作業については専門施設での対応となります。
エッセンシャルサービスは、比較的簡単なメンテナンス作業を対象としており、電池交換、防水性能の検査、精度調整、外装の清掃などが含まれます。これらのサービスは、正規販売店でも実施可能な作業であり、短時間での対応が可能です。特にクォーツモデルについては、定期的なエッセンシャルサービスを受けることで、良好な状態を維持することができます。
フルサービス(オーバーホール)は、ムーブメントを完全に分解し、すべての部品を洗浄・点検・調整する包括的なメンテナンスです。機械式時計の場合、歯車、ばね、ルビーなどの微細な部品一つ一つに対して専門的な技術が適用されます。作業につきましては、パテック・フィリップ ジャパン・サービスセンター、または、パテック・フィリップ スイス本社にて行われるという体制により、どのような複雑な機構であっても適切な対応が保証されています。
特殊機構への対応についても、パテック・フィリップの技術力が発揮されます。永久カレンダー、ミニッツリピーター、トゥールビヨンなど、極めて複雑な機構を持つモデルにも、専門技術者による精密な作業が実施されます。これらの特殊機構は、一般的な時計修理店では対応が困難なものが多く、正規サービスセンターの存在価値を如実に示すものです。
オーバーホール料金と頻度

パテック・フィリップのオーバーホール料金は、モデルの複雑さや機能によって大きく異なります。メンテナンス費用の相場としては、オーバーホールだけであれば手巻きで11万円程度、自動巻きで12万円程度が基本的な目安となっています。ただし、これは最もシンプルな機械式時計の場合であり、複雑な機能を持つモデルでは料金が大幅に上昇します。
複雑機構を持つモデルの料金体系を見ると、年次カレンダー機能付きモデルで20万円前後、永久カレンダー機能付きモデルで30万円以上、ミニッツリピーターなどの音響機構を持つモデルでは50万円を超える場合もあります(これらはすべて参考価格であり、実際の料金は大きく異なる場合があります)。サービス費用は、「想像するほど高価ではありません」という公式見解も見かけますが、これは時計の価値と比較した場合の相対的な表現と理解すべきでしょう。
オーバーホールの推奨頻度については、正規輸入販売店や正規サービスセンターではパテックフィリップに搭載されている手巻き式・自動巻き機械ムーブメントは最低でも3~5年ごと、クォーツ式ムーブメントは7~8年ごとに防水検査・オーバーホールが必要とされています。この頻度は、時計の使用状況や保管環境によって調整が必要で、過酷な環境での使用や頻繁な使用の場合は、より短いサイクルでのメンテナンスが推奨されます。
クォーツモデルについては、機械式モデルに比べて部品の摩耗が少ないため、より長いサイクルでのメンテナンスが可能です。しかし、防水性能の維持や回路の点検なども重要であり、定期的な専門点検は欠かせません。
オーバーホール作業の流れ

オーバーホール作業は、厳格な工程管理の下で実施されます。オーバーホールを預かってから戻ってくるまでには早くて一か月半ほどかかりますが、これは品質を確保するために必要な期間です。
作業工程は、まず初期診断から始まります。時計を預かった後、専門技術者がムーブメントの状態を詳細に検査し、必要な作業内容を確定します。この段階で追加の修理が必要と判断された場合は、お客様に連絡して承認を得てから作業が進行されます。
次に、ムーブメントの完全分解が行われます。パテック・フィリップの機械式ムーブメントは、数百の微細な部品から構成されており、これらを一つ一つ丁寧に取り外し、部品リストと照合しながら整理します。分解された部品は、超音波洗浄機などの専門設備を使用して徹底的に洗浄されます。
部品の点検・交換段階では、摩耗した部品や劣化した部品を特定し、必要に応じて純正部品と交換します。パテック・フィリップでは、過去に製造されたすべてのモデルの部品を保有しているため、どれだけ古いモデルであっても適切な部品での修理が可能です。
組み立て工程では、洗浄・点検された部品を正確な手順で組み立て直します。この際、各部品の締め付けトルクや潤滑油の種類・量など、細かな仕様まで厳密に管理されます。組み立て後は、精度調整が行われ、日差を規定値内に収めるための微調整が実施されます。
最終検査では、完成した時計について包括的な性能テストが行われます。防水性能、耐磁性能、精度、パワーリザーブなど、あらゆる機能について厳格な基準をクリアすることが求められます。作業が完了次第、速やかに案内されるほか、案内の期間内に作業が完了しない場合は、遅延理由と新たな完了予定が連絡され、常に最新の状況を把握できます。
ベルト交換・パーツ修理サービス

パテック・フィリップでは、オーバーホール以外にも様々なメンテナンスサービスを提供しています。特に純正ベルトの交換サービスは、多くのオーナーが利用する重要なサービスです。パテックフィリップ純正ベルト価格は、素材や仕様によって大きく異なり、カーフレザーベルトで3万円程度から、クロコダイルレザーベルトでは10万円を超える場合もあります(参考価格)。
ベルトの交換方法については、専門技術者による作業が推奨されます。特に貴金属製のケースや複雑な取り付け機構を持つモデルでは、不適切な交換作業によってケースに傷がつくリスクがあります。正規サービスセンターでは、専用工具を使用して安全確実にベルト交換を実施し、取り付け後の調整も含めて完璧な仕上がりを保証します。
電池交換は、クォーツモデルオーナーにとって最も頻繁に必要となるサービスです。「バッテリーサービス」という、電池交換・防水検査・精度検査・パッキン検査・ケース・ブレスレットの検査および洗浄を行うサービスは24,000円程度(参考価格)となっており、単純な電池交換ではなく、包括的な点検が含まれています。
ブレスレット調整サービスでは、金属ブレスレットのコマ調整や、革ベルトの長さ調整が実施されます。パテック・フィリップの金属ブレスレットは、精密な機械加工によって製造されており、調整作業にも高度な技術が要求されます。特に貴金属製のブレスレットでは、調整時の傷つき防止が最重要課題となります。
ケースポリッシュサービスは、時計の外観を新品同様に復元する作業です。日常使用による小傷や擦り傷を除去し、ケースとブレスレットの美しい輝きを取り戻します。オーバーホールに外装研磨(ポリッシング)は含まれていません。希望する場合は、ケースまたはブレスレット単品で65,000円程度、ケース・ブレスレット一式で90,000円程度が発生する(参考価格)という料金体系となっています。
トラブル対応・保証制度

- よくある故障と対処法
- 防水・磁気帯び・衝撃対応
- 永久保証制度の詳細
- 保証書紛失時の対応と特別なケース
- ヴィンテージモデルの特別な取り扱い
よくある故障と対処法
パテック・フィリップの時計は最高品質の製品ですが、精密機械である以上、様々なトラブルが発生する可能性があります。パテックフィリップ故障しやすいパーツとして特に注意が必要なのは、日常的に負荷がかかる巻き上げ機構、時刻合わせのための操作系統、そして防水性能を保つためのパッキン類です。
巻き上げ機構のトラブルは、特に手巻きモデルで頻繁に見られます。リューズを回してもゼンマイが巻き上がらない、または異常に重い感触がある場合は、巻き上げ歯車の摩耗や潤滑油の劣化が原因である可能性が高いです。このような症状が現れた場合は、無理に操作を続けずに、直ちに正規サービスセンターでの点検を受けることが重要です。
自動巻きモデルでは、ローターの動作不良が問題となることがあります。腕の動きに対してローターが適切に回転しない場合、ベアリングの劣化や内部への異物混入が疑われます。また、ローター音が異常に大きい場合も、早期の点検が必要な症状です。
時刻合わせ機構のトラブルでは、リューズを引き出しても針が動かない、または不規則な動きをする症状が見られます。これは、キー車と呼ばれる部品の摩耗や、針合わせ機構の調整ずれが原因となることが多いです。
針の停止や遅れの症状については、複数の原因が考えられます。機械式時計の場合、ゼンマイの巻き上げ不足、潤滑油の劣化、歯車の噛み合わせ不良、ひげゼンマイの異常などが主な原因となります。クォーツ時計では、電池の消耗、回路の不良、水晶振動子の異常などが考えられます。
症状別のトラブルシューティングとして、まず日差の異常については、機械式時計で日差が±30秒を超える場合は調整が必要です。クォーツ時計で月差が±20秒を超える場合も、回路や水晶の点検が推奨されます。
リューズやプッシュボタンの操作感異常については、固くて動かない、または逆に軽すぎる場合は、内部機構の異常を示しています。特に防水性能への影響も懸念されるため、早急な対応が必要です。
防水・磁気帯び・衝撃対応

パテック・フィリップの時計における防水性能は、日常使用において重要な機能の一つです。防水性能の劣化は、主にパッキンの経年劣化によって発生します。パッキンは通常3~5年で交換が推奨される消耗品であり、定期的なメンテナンスで交換することで防水性能を維持できます。
防水性能の劣化症状としては、文字盤内部への水滴の侵入、針やインデックスの変色、ムーブメント内部への湿気侵入による動作不良などが挙げられます。これらの症状が現れた場合は、直ちに使用を中止し、正規サービスセンターでの緊急対応が必要です。
水分がムーブメント内部に侵入した場合、放置するとサビや腐食が進行し、修理費用が大幅に増加する可能性があります。特に海水による浸水の場合は、塩分による腐食が急速に進行するため、最優先での対応が求められます。
磁気帯びの問題は、現代の電子機器に囲まれた環境では避けにくいトラブルの一つです。パテック・フィリップの機械式時計は、強磁場にさらされることでひげゼンマイが磁化し、時計の精度に大きな影響を与えます。磁気帯びの症状としては、急激な進みまたは遅れ、不規則な動作、完全な停止などが現れます。
磁気帯びの対策としては、まず磁気を発生する機器(スマートフォン、パソコン、スピーカー、磁気ネックレスなど)から時計を遠ざけることが重要です。また、磁気帯びが発生した場合は、専用の脱磁器による処理が必要であり、これは正規サービスセンターで実施されます。
衝撃による影響については、パテック・フィリップの時計は精密機械であるため、強い衝撃によって様々な障害が発生する可能性があります。衝撃による典型的な障害として、針の脱落や曲がり、文字盤の損傷、ムーブメント内部の部品破損、ケースやブレスレットの変形などが挙げられます。
衝撃を受けた後の対処法としては、まず外観の確認を行い、明らかな損傷がある場合は使用を中止します。外観に異常が見られない場合でも、精度や動作に変化がないか数日間観察し、異常が認められた場合は専門点検を受けることが推奨されます。
永久保証制度の詳細

パテック・フィリップが誇る永久保証制度は、同ブランドの最も際立ったサービスの一つです。これは文字通り、時計の修理を永続的に保証するシステムで、たとえ製造中止から何十年経ったモデルであっても、適切な修理サービスを受けられます。
1839年の創業以来、数々の名作を生み出してきたパテック・フィリップがこの永久修理を掲げられるのは、その全てのモデルにおいてパーツとノウハウを保持し続けているからこそです。
永久保証の適用条件は、正規ルートでの購入が大前提となります。並行輸入品や中古品については、真正性の確認が困難な場合があり、保証適用が制限される可能性があります。また、改造や非正規修理を受けた時計についても、保証対象外となる場合があります。
パテックフィリップ保証書預かりシステムは、永久保証制度を支える重要な仕組みです。修理やオーバーホールの際に保証書を預かることで、時計の履歴管理と真正性の確認を継続的に行います。これにより、将来的な修理やメンテナンス時にも、適切なサービスを提供することが可能となります。
パテック・フィリップの時計を購入すると、パテック・フィリップの厳しい品質基準に準拠して製作・調整・検査されたものであることを証明する国際保証書が発行されます。国際保証書があれば、保証書に記載されている購入年月日より2年間有効の無償修理サービスを、世界中のパテック・フィリップ正規サービスセンターで受けることができます。この初期保証期間終了後も、永久保証制度により修理サービスは継続されます。
正規購入証明の重要性は、永久保証制度を利用する上で極めて重要です。購入時の正規販売店での購入証明書、国際保証書、これまでの修理履歴書などが、正規購入の証明となります。これらの書類は、時計と同様に大切に保管し、サービス利用時には必ず持参することが求められます。
保証書紛失時の対応と特別なケース

パテック・フィリップの修理・メンテナンスを受ける際、保証書の紛失は多くのオーナーが直面する問題の一つです。保証書を紛失した場合でも、正規サービスセンターでの修理は可能ですが、いくつかの制約と追加手続きが発生します。
保証書紛失時の対応としては、まず時計の真正性を確認するための詳細な検査が実施されます。ケース番号、ムーブメント番号、製造時期などの確認を通じて、正規品であることを証明する必要があります。この過程で、時計の製造履歴や過去の修理歴についても調査が行われます。
真正性が確認された場合、修理サービスは通常通り提供されますが、保証書がないことにより一部制約が生じる場合があります。特に購入から2年以内の初期保証期間中の場合、無償修理の適用が困難になる可能性があります。また、将来的な転売時にも保証書の不在は価値に大きく影響するため、可能な限り再発行や代替書類の取得が推奨されます。
アーカイブ・エクストラクトの取得も一つの解決策です。これはパテック・フィリップ本社が発行する時計の製造証明書で、保証書に代わる公式な証明書類として機能します。取得には時間と費用がかかりますが、時計の正当性を証明する重要な書類となります。
アーカイブ・エクストラクトの発行について
パテック・フィリップの時計は、その製造過程や販売履歴に関する詳細な記録が厳重に保管されています。オーナーは、自身の時計のアーカイブ・エクストラクトを発行してもらうことで、その時計がいつ製造され、いつ販売されたか、ムーブメント番号やケース番号、そして当時の仕様(文字盤やブレスレットの種類、追加機能など)といった公式な情報を知ることができます。これは、時計の真正性を証明し、その歴史的価値を高める上で非常に重要な書類となります。
アーカイブ・エクストラクトの発行には手数料が発生しますが、パテック・フィリップは具体的な費用を公式ウェブサイトなどで一般に公表していません。これは、時計のモデルや発行される情報の詳細度によって費用が異なる可能性があるためです。
正確な発行費用を知るためには、パテック・フィリップ ジャパン サービス センターに直接問い合わせるのが最も確実な方法です。お持ちの時計のモデル名やシリアル番号を伝えることで、詳細な費用について案内してもらえます。
パテック・フィリップ ジャパン サービス センターの連絡先: 電話番号: 03-5209-8016
ヴィンテージモデルの特別な取り扱い

製造から20年以上経過したヴィンテージモデルについては、現代のモデルとは異なる特別な取り扱いが必要となります。パテック・フィリップでは、創業以来のすべてのモデルに対して永久修理を保証していますが、ヴィンテージモデルの場合は修理方針や使用部品について特別な配慮が必要です。
ヴィンテージモデルの修理では、オリジナルの価値を保持することが最優先されます。可能な限りオリジナル部品を使用し、交換が必要な場合でも当時の仕様に準拠した部品が選択されます。現代的な改良や効率化よりも、歴史的価値の保全が重視される傾向があります。
修理期間についても、ヴィンテージモデルは現代モデルよりも長期間を要する場合があります。希少な部品の調達や、特殊な技術を要する作業が必要なためです。場合によってはスイス本社での対応が必要となり、6ヶ月以上の期間を要することもあります。
コレクター向けの注意点として、ヴィンテージモデルの修理では「オリジナリティの保持」と「実用性の確保」のバランスが重要な判断基準となります。完全なオリジナル状態を保つことを重視するのか、日常使用に適した状態への修復を優先するのかについて、事前に明確な方針を伝えることが重要です。
また、ヴィンテージモデルの場合、修理費用も現代モデルより高額になる傾向があります。希少部品の調達費用や、特殊技術を要する作業時間の増加が主な要因です。修理前には十分な説明を受け、費用対効果を慎重に検討することが推奨されます。
利用者レビューと評価

オーナーからの評価と正規サービスの優位性
パテック・フィリップジャパン サービス センターの実際の利用者による評価は、総合的に非常に高い水準にあります。多くのオーナーが評価する点として、技術力の高さ、丁寧な接客対応、修理後の品質保証などが挙げられています。
技術力に関する評価では、複雑な機構を持つモデルの修理においても、確実な技術で対応できる点が高く評価されています。特に永久カレンダーやミニッツリピーターなどの複雑機構については、一般的な修理店では対応が困難なものが多く、正規サービスセンターの技術力の高さが際立っています。
接客対応については、時計に対する深い知識を持ったスタッフによる丁寧な説明と、オーナーの要望を的確に理解した提案が評価されています。修理内容の説明も専門用語を使いすぎず、一般のオーナーにも理解しやすい形で行われているという声が多く聞かれます。
修理期間についての評価は、やや複雑な状況があります。納期が6~12週間、本国対応の場合はさらに納期が延びる可能性もある預かり期間について、品質を重視するオーナーからは「期間よりも品質が重要」という肯定的な評価がある一方で、「もう少し短縮できれば」という要望も存在します。
料金に関する評価では、高額であることは認識されているものの、提供されるサービスの品質と永久保証制度を考慮すると「適正な価格」という評価が主流です。また、見積もりの明確性と追加料金の事前説明についても、高い評価を得ています。
正規サービス vs 一般時計店の比較においては、技術力、部品の純正性、保証内容において正規サービスの優位性が明確に認識されています。一方で、一般時計店の利点として、料金の安さや納期の短さが挙げられることもありますが、パテック・フィリップレベルの高級時計については、正規サービス利用が強く推奨されています。
利用者からの改善要望としては、予約システムの利便性向上、土日営業の検討、修理進捗の定期報告システムなどが挙げられています。これらの要望に対して、サービスセンターでは継続的な改善努力が行われており、オーナーの満足度向上に向けた取り組みが続けられています。
パテック・フィリップ サービスセンターQ&A(よくある質問)

- FAQ
- パテック・フィリップアフターサービス活用のポイントまとめ
パテック・フィリップの時計は、その精密な機構ゆえに専門的なケアが不可欠です。オーナーの方々から多く寄せられる疑問や不安を解消するため、サービスセンターに関する「よくある質問」とその回答をまとめました。このQ&Aを通じて、大切なタイムピースをより安心して預けるための一助となれば幸いです。
- 修理期間はどれくらいか、短縮する方法はあるのか?
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オーバーホールの期間は、通常1か月半から数か月かかります。複雑な機構を持つモデルや、スイス本社での対応が必要となる場合は、さらに納期が延びる可能性もあります。これは、パテック・フィリップが最高の品質基準を厳守し、一つ一つの時計に熟練した技術者が十分な時間をかけて向き合うためです。
修理期間を短縮する特効薬はありませんが、スムーズな進行のためには、事前の予約と正確な情報提供が重要です。来店時に時計の状態や希望するサービス内容を具体的に伝え、保証書などの必要書類を準備しておくことで、初期診断から見積もり提示までのプロセスが円滑に進みます。また、定期的なメンテナンスを心がけ、深刻な故障に至る前に対応することで、大がかりな修理を避けられる可能性もあります。
- 正規サービスと一般修理店、どちらを選ぶべきか?
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時計修理店でも対応可能なケースはありますが、パテック・フィリップの複雑な機構や独自の技術を完全に理解し、純正部品を用いて修理できるのは正規サービスセンターのみだからです。
- 正規サービスのメリット:
- 純正部品の使用: 全ての部品はスイス本社から供給される純正品であり、時計本来の性能と価値を維持できます。過去のモデルの部品も豊富に保管されています。
- 本社基準の技術力: 技術者はスイス本社と同等の厳しい研修を受けており、最新の技術とノウハウを習得しています。
- 修理履歴の管理: サービスセンターでの修理履歴は、時計の真正性を証明し、将来の売却時や相続時にも重要な価値となります。
- 永久保証制度の適用: パテック・フィリップが掲げる永久修理の約束は、正規ルートでの適切なメンテナンスによって支えられています。
- 一般修理店のデメリット:
- 非純正部品の使用により、時計の性能が低下したり、将来的な修理が困難になるリスクがあります。
- 専門的な知識や技術が不足している場合、複雑機構の修理は困難であり、かえって状態を悪化させる可能性も否定できません。
大切なタイムピースの価値と性能を長期的に守るためには、正規サービスセンターの選択が最善と言えるでしょう。
- 正規サービスのメリット:
- 修理履歴はどのように管理されるのか?
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パテック・フィリップ ジャパン サービス センターでは、預けられたすべての時計の詳細な修理履歴を厳格に管理しています。 お客様の時計のモデル名、シリアル番号、修理内容、交換部品、作業日、担当技術者などの情報がデータベースに記録されます。
この修理履歴は、パテック・フィリップが掲げる「永久修理」を支える重要な基盤であり、将来的に同じ時計がサービスを受ける際に、過去の状態や対応を迅速に把握するために活用されます。また、時計の真正性を証明する上で不可欠な情報となり、オーナーが安心して時計を次世代へ引き継ぐためにも役立ちます。
修理やオーバーホールの際には、保証書を預かるシステムを通じて、この履歴管理が確実に行われます。
- 時計を預ける際の注意点(貴重品や付属品など)
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パテック・フィリップの時計をサービスセンターに預ける際は、いくつかの点に留意することで、よりスムーズな対応が可能です。
- 保証書と購入証明書: 永久保証制度の適用や真正性の確認のため、国際保証書および購入時の正規販売店発行の証明書は必ず持参しましょう。これにより、過去の修理履歴との照合も容易になります。
- 付属品: 特に時計の箱、専用工具、予備のコマ、替ベルトなど、時計に付随する特別な付属品は、必要なもの以外は基本的に預ける必要はありません。ただし、修理内容によっては、これらの付属品が診断や調整に必要となる場合があるため、事前にスタッフに確認すると良いでしょう。
- 貴重品や装飾品: 時計本体以外の貴金属製のブレスレットやダイヤモンドが施された装飾品など、時計に付属していない個人の貴重品は、紛失防止のため預けないよう注意が必要です。
- 事前の状態確認: 自宅で時計の状態(症状、傷の有無など)を改めて確認し、サービスセンターで正確に伝えることで、適切な診断に繋がります。可能であれば、症状が発生した状況なども詳しくメモしておくと良いでしょう。
- 並行輸入品や中古品でも修理は可能か?
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パテック・フィリップジャパン サービス センターでは、並行輸入品や中古品であっても、修理やメンテナンスを受け付けています。 「永久修理」の哲学は、時計の出所にかかわらず、パテック・フィリップが製造したすべてのタイムピースに適用されるためです。
ただし、正規ルートで購入された時計とは異なり、以下の点に留意が必要です。
- 真正性の確認: 並行輸入品や中古品の場合、時計の真正性を確認するために時間がかかることがあります。偽造品や改造品と判明した場合は、修理を受け付けられない可能性があります。
- 保証適用外: 国際保証書に記載されている初期の無償修理保証期間(通常2年間)は、正規販売店を通じて購入された時計にのみ適用されます。並行輸入品や中古品は、この初期保証期間の対象外となることがほとんどです。しかし、初期保証期間終了後の永久修理サービスは、真正なパテック・フィリップであれば享受できます。
- 修理費用: 上記の通り、初期保証が適用されないため、点検・修理にかかる費用は全額自己負担となります。
いずれにしても、まずはサービスセンターに直接持ち込み、専門技術者による診断を受けることをお勧めします。
- 部品交換が必要な場合の料金の目安は?
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オーバーホール料金には、ムーブメントの分解・洗浄・調整・潤滑などの基本作業が含まれていますが、摩耗や破損により部品交換が必要となった場合は、別途部品代が発生します。 部品代は、交換する部品の種類や複雑さによって大きく異なります。
- 一般的な部品(パッキン、ネジなど): 数千円から数万円程度
- 主要部品(ゼンマイ、歯車、リューズなど): 数万円から十数万円程度
- 特殊機構部品(永久カレンダー部品、ミニッツリピーター部品など): 数十万円以上と、非常に高額になるケースもあります。
- 外装部品(風防、文字盤、針、ケース部品など): 数万円から数十万円、素材(貴金属など)によってはさらに高額になります。
パテック・フィリップは、過去に製造されたすべてのモデルの部品を保有しているため、たとえヴィンテージモデルであっても部品の供給は可能です。部品交換が必要と診断された場合は、必ず事前に詳細な見積もりが提示され、お客様の承認を得てから作業が進行されますので、安心できます。
パテック・フィリップアフターサービス活用のポイントまとめ

この記事のまとめ
- 東京都千代田区内神田3-6-2 アーバンネット神田ビル7Fに位置し、平日10:30~17:00で営業している
- 年間約5000件の修理に対応できる最大級の施設で、スイス本社と同等の技術基準を維持している
- 事前予約推奨、繁忙期には予約が取りにくくなる傾向がある
- 正規取扱店やブティックからの修理受付も可能で、実際の作業品質に差はない
- エッセンシャルサービスとフルサービス(オーバーホール)の2つの主要メニューがある
- 手巻きで11万円程度、自動巻きで12万円程度がオーバーホールの参考価格である
- 複雑機構を持つモデルでは30万円以上の高額な修理費用が発生する場合もある
- 機械式ムーブメントは3~5年ごと、クォーツムーブメントは7~8年ごとのメンテナンスが推奨されている
- オーバーホール作業には最低でも一か月半程度の期間が必要である
- 永久保証制度により創業以来のすべてのモデルで修理サービスが受けられる
- 保証書を紛失した場合でも真正性確認後に修理サービスを受けることができる
- 製造から20年以上経過したヴィンテージモデルには特別な配慮と長期間の作業が必要である
- 防水性能の劣化や磁気帯び、衝撃による故障への専門的な対応が可能である
- 純正部品の使用と本社基準の修理技術により時計の価値と性能を確実に維持できる
- すべての料金は参考価格であり、実際の利用前には必ず公式への確認が必要である
パテック・フィリップオーナーとして、アフターサービスを最大限に活用するためには、正規サービス利用の重要性を深く理解することが不可欠です。パテック・フィリップが掲げる「永久修理」の約束は、正規サービスセンターでの適切なメンテナンスによってのみ実現されます。
正規サービス利用の最大のメリットは、純正部品の使用と本社基準の技術力による確実な修理です。パテック・フィリップの時計は、一つ一つの部品が精密に設計されており、代替品では本来の性能を発揮できません。また、正規サービスセンターでは、修理履歴が適切に管理され、将来的なメンテナンス時にも重要な参考情報となります。
オーナーの心構えとして重要なのは、予防的メンテナンスの重要性を理解することです。故障してから修理するのではなく、定期的なオーバーホールによってトラブルを未然に防ぐことで、時計の寿命を大幅に延ばすことができます。特に日常的に使用する時計については、推奨期間内での定期メンテナンスが重要です。
今後の展望として、パテック・フィリップのアフターサービスは、デジタル技術の活用による利便性向上と、伝統的な手工芸技術の継承という両面での発展が期待されます。修理進捗の電子化や、オンライン相談システムの導入なども検討されており、オーナーにとってより利用しやすいサービス環境が構築されていくでしょう。
パテック・フィリップという世界最高峰のタイムピースを所有する喜びは、適切なアフターサービスによってこそ永続的に享受できるものです。パテック・フィリップ ジャパン サービス センターは、この貴重な資産を次世代に受け継ぐための重要なパートナーとして、今後も変わらぬ品質でサービスを提供し続けることでしょう。大切な時計を末永く愛用するために、正規サービスセンターとの適切な関係を築き、定期的なメンテナンスを心がけることが、真のパテック・フィリップオーナーとしての責務と言えるでしょう。
※記事に関する免責事項 本記事の情報は2025年7月時点のものです。記載されている料金はすべて参考価格であり、実際の料金は時計の状態、必要な作業内容、市場状況等により大きく変動します。また、保証書紛失時の対応やヴィンテージモデルの取り扱いに関する情報についても、個別のケースにより対応が異なる場合があります。サービス内容、料金、営業時間、対応方針等は予告なく変更される場合があります。最新かつ正確な情報については、必ずパテック・フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター公式サイト(https://www.patek.com/ja)または直接サービスセンター(03-5209-8016)にてご確認ください。